ミツオーおめでとうそしてありがとう~2

年賀状を書いていたらこんな時間(01:50)になってしまった…
ちゃんと起きられるのか? 明朝。
今日のニッカンスポーツ。中央競馬がないせいか、めずらしく大きめに取り扱っていた、大賞典。
「ミツオー史上初連覇」

ミツオーの前評価は、はっきりいって低かった。
前年の覇者とは思えない低さ。
それも仕方のないこと。JCDの成績(だけ)を見れば。

私は何とも言い様のない気分で、ぼんやりとミツオーのことを考えていた。
で、すぐに目頭が熱くなっていた。
悔しさ、だったのか。

パドックには早めにたどり着いたつもりだったが、結局最前列にはたどり着けず。
先輩は私より後に到着したのにいつのまに最前列にいた。経験の差か(苦笑)。
近くで大きなカメラを構えている方に気を遣って、前方にスペースがあっても空けたままにしておいたら、どやどやと空気のよめない馬鹿兄さんたちが入り込んできやがった(怒)。
大カメラを持った人は、しばし試行錯誤していたけど結局他の場所へ去っていった。
マナーは皆で守らないと、意味をなさないのにね…余計に哀しくなった。
これが普通の競馬観戦だったら、私も一言二言言いたくなるが(勿論これは危険なので
よほどでないとしない。そういう場合は警備員さんにお願いしましょう、特に女性は)、
ヤジも含めて、だんだんと耳に入らなくなってきた。

いろ~んな「意見」が聞えた。
「よくそれだけの情報で、南関を語れるね」と皮肉をいいたくなるような(苦笑)。
知れば知るほど、語るなんて恐れ多い気がするのは、私がまだまだ初心者だからか??

つい話がずれ込んでしまう。
ミツオー…いつもの感じで登場しました。そう、いつもの…+α?
日テレ盃の時は、人で言う、徹夜明けというか寝起きというか、おなかすきすぎというか、
異様にぎらついていた。
府中で見たミツオーは、よそ行きの顔。人によっては、鬱っぽいって言っていた。
そしてこの日…落ち着き払って目はギラギラ。パドックに群がる人間達をじろりと一瞥しながら、
藤川厩務員さんをひっぱることなく(これはそういえば一度も見たことない。但し常に二人引きだが)、きっちりとしたペースで周回する。

待機所をみると、先生方が各馬を見守っている。一人、仁王立ち(?)されていた川島先生。
まずシーチャリオットを見送っている先生を見た。それから先生は視線を戻す。ミツオーが近づく。
じっくりと、チャリオの時と何の違いもなく、じっくりとミツオーを見送っていた先生。

じわり、じわりとオッズに変動が出る。パドックでよく見える馬は何頭かいたけれど、
ミツオーの場合は良く見えた、というより、「良いんだか悪いんだか分からないけど、でも
前評判ほど悪くないんじゃないの?」みたいな感じだったんだろうか?
一時は単勝5倍を切ったんだけど、結局最終は5.1。

何度も、何度も目を見たよ、ミツオー。
何枚も何枚も、シャッターを切ったよ。
どこも悪くなんかないよ。
府中の時よりずっと大人じゃないか。
他の馬のことはまったく見ていなかった。
でも、ミツオーが私にはいちばんだった。
そう、「いちばん」…

私はゴール板左、通常口取り撮影をするコーナー付近で待機。
レースが始まった途端、最前列の女性陣が、柵によじ登り、まったく見えなくなった。
怒っている時間が惜しい。冷静に、他スペースを確保する。
そんなことをしていたので、スタート直後を見られなかった。
聞えてきたのは、ざわめき。
アナウンスでは、全頭スムーズなスタートだといっている。
ビジョンを確認するのと同時に聞えた「先頭はアジュディミツオーです」の声に
私の心臓は一瞬停止。

…ミツオー? ぽかんとしている私の目の前を、ゆったりとミツオーが走り抜けていく。
先頭で。先頭で!! 

レース後のコメントで、内田騎手が3コーナーまで掛かり気味だったといっていたが、
またしても私の目には、そうは見えなかった。ただただ、自然にゆったりと、
ゆったりと走っているミツオーに見えた。
そう。自然に。
1年ぶりの大井の砂。嬉しかった? 懐かしかった?
いっとき5馬身差をつけたミツオー。そして4コーナー。
差が縮まったのを見て「もうだめじゃ~ん」という女性達。
一体どこを見ている? あのミツオーの、一体どこがだめだという??

こわい、こわい、こわい。このままミツオーは走りつづける、多分。
差は縮まろうとも、抜かされることなく、脚色を悪くすることなく、走り抜ける。

…このまま? 誰にも抜かれないまま?!
そんな事態を想像できたはずもなく、心臓が高鳴る。場内は叫び声で満たされる。
そして私も、気がつけば叫んでいた。
「ミツオー! ミツオー! ミツオー!!」…ゴールの瞬間には、涙の絶叫で迎え入れた。

一体誰が想像できただろう。単勝4番人気のアジュディミツオーが、先頭に立ったまま、逃げ切っての
ゴールを切るなんて。

ウイニングランで1周回っていたミツオーを、今度は涙声で出迎えた。
「ミツオー!!」
そして「ありがとう!!」と。ミツオーそして内田騎手、ありがとう、と…

口取り式は、後ろから眺めるだけだった。が、ミツオーは、前掻きをしていた。片足づつ!
口取りで前掻きだなんて、なんてやつなんだ、ミツオー。
彼のベストは2000だと言われているけれど、案外ひょっとすると…