結局親子、結局ファザコン…

金曜の夜から映らなくなったテレビの影響で、さっきまで結構ブルーになっていました。
それはテレビが観られなかったらではなく、こういうときに相談できた父の存在を
久し振りに大きく感じたからです。

何も男性=日曜大工が得意だとか、運転が上手だとか、電気工事がお手の物だとは思いませんよ(笑)。
たまたまですね、今は亡き私の父は、それらが得意だったというだけでして…
父の実家の家業が電気関係だったこともあって、室内の配線なんてオリジナル極まってます。
私が家を空けていた3年半の間に、すっかり変わってしまって、未だに「これはどこの線?!」と
1人喚いています…

父の影響はかなり受けていますがあまり似ていません。私が父から受け継いだのは、山好き(今はもう
辞めてしまいましたが)と野球好き。他は私よりはもう1人のキョウダイがより強く引き継いでいます。
父たちは大変な読書家で、しかもジャンルも似たようなものを好んでいました。
本に興味がない母からすると、彼らがとてもよく似た親子に見えていたようです。
私はいつも「本を読め本を読め」と言われ続けて来ました。

こんな私も大学は国文に進んで、(偏りはしたものの)好きなジャンルや作家、興味のわいたものは
かたっぱしから読み耽ったものです。大学時代は講義そのものより、図書館にこもるか練習室でピアノ
弾きまくるか、あとはバイトをしまくるか、でした(合コン経験もゼロだったなぁ、もちろん競馬も・笑)。そりゃ私より読書家な朋輩はいたし、影響もしあって、勉強になりました。

それでも…家族の中では、私は「本を読まない奴」と烙印を押されていたのかな。
「国文行ったのにねぇ」とよく言われたっけ…

一方、母方の実家は農業を営んでおり、馬はいなかったそうですが牛や鶏は普通にいたそうで
動物が家族だった故に、絶対に飼いたくない、と頑なだった母でした。
しかしその血もまた確実に我らキョウダイに引き継がれ、さらに動物に目がない父とキョウダイが
タッグを組み、我が家にワンコがやってきたとき…私は毎晩寝不足な受験生の夏休み中でした。
大変迷惑でした。結局仕事をしている親やキョウダイにかわって、受験生の自分が散歩に行ったのを
今でも覚えています。そんなワンコも、父と同じ年に、父より一足早く、案内犬として旅立って
しまったのですが…

何が言いたかったかというと、動物好きな血が私の中にもしっかりと流れていたことの証明
(おおげさですが)が、馬へと繋がったということです。叱られるのを覚悟で
私が最初に「競馬を見に行ってくる」と打ち明けた時、母が…内心は解りませんが、さして驚きもせずに
送り出してくれたことを今でも覚えています。
誰よりも母がいちばん、動物の持つ癒しの力を知っていたのでしょう。
今も呆れ顔で送り出してくれますが、できれば一度、母も競馬場へ連れて行きたいものです。
多分承知してくれないでしょうけど…

もし父がいたら、出戻りの娘が地方競馬に目覚めちゃったことをどう受け止めたかな、と
今でもたまに考えます。
もし怒られたりしたら…「でも動物好きなのは両親の血だよ」と開き直っていたかもしれないけど。